女子高校生作家の皆さんの5年後は如何に?
2004年9月10日 読書
突然、意味もなく、女子高校生作家シリーズです。
第1弾は、綿谷りさ・金原ひとみよりも、先に、芥川賞候補としてスポットライトを浴びていた島本理生の「リトル・バイ・リトル」。
「女子高校生作家」らしからぬ、シンプルな装丁はなかなかセンスが良いですね。でも、これは編集者の趣味かな。
で、内容は‥
母親と年の離れた妹と3人で暮らす主人公(フリーター)と、キックボクシング練習生の男の子との恋愛を軸にストーリーが進んでいくわけですが、う〜ん、綿谷りささんの「蹴りたい背中」もそうだけど、登場人物の感情に起伏がないというか、なんというか‥とにかく、妙に淡々としているのが気になります。
飼っているモルモットが死んだり、お習字の先生の奥さんが亡くなったりと、結構、「死」が描かれている訳けれど、すごく客観的だし、あえて「死」を描く必要があるのかな‥と、ちょっと疑問。
私自身、自他共に認める「感情の起伏に欠けるオンナ」な訳ですが、小説にもそれを求めるかというと、ちょっと違う。
日常風景を淡々と描くという手法は、吉本ばなな(←元祖・女子高校生作家‥女子大生だったかな?)にも共通しているけど、吉本ばななの登場人物は、その静かな感情の底に、暖かい気持ちや感情の揺れが見え隠れしていたけど、綿谷さん・島本さんの作品の登場人物(特に、主人公)には、それが感じられない。
吉本ばななの「キッチン」には、カツどんを彼に食べさせようと夜中にタクシーを飛ばすという名シーンがあるけれど、多分、「リトル・バイ・リトル」の主人公は、そんなことしないだろうなぁ‥ そもそも、この主人公が、キックボクシングをやっている男の子のことを本当に好きなのかも疑問だし。
でも、これって、私が大人になっちゃって、今の彼女たちの気
持ちに同化できないってことなのかな。う〜ん‥
と、ちょっと微妙な感想になちゃいましたが、綿谷さん・金原さんよりも、島本さんの文章の方が好き。凄く上手い書き手ですよね。
彼女が5年後、もしくは10年後に、どんな作品を書いているのか、凄く興味があります。(まだ、だいぶ先だけどね)
第1弾は、綿谷りさ・金原ひとみよりも、先に、芥川賞候補としてスポットライトを浴びていた島本理生の「リトル・バイ・リトル」。
「女子高校生作家」らしからぬ、シンプルな装丁はなかなかセンスが良いですね。でも、これは編集者の趣味かな。
で、内容は‥
母親と年の離れた妹と3人で暮らす主人公(フリーター)と、キックボクシング練習生の男の子との恋愛を軸にストーリーが進んでいくわけですが、う〜ん、綿谷りささんの「蹴りたい背中」もそうだけど、登場人物の感情に起伏がないというか、なんというか‥とにかく、妙に淡々としているのが気になります。
飼っているモルモットが死んだり、お習字の先生の奥さんが亡くなったりと、結構、「死」が描かれている訳けれど、すごく客観的だし、あえて「死」を描く必要があるのかな‥と、ちょっと疑問。
私自身、自他共に認める「感情の起伏に欠けるオンナ」な訳ですが、小説にもそれを求めるかというと、ちょっと違う。
日常風景を淡々と描くという手法は、吉本ばなな(←元祖・女子高校生作家‥女子大生だったかな?)にも共通しているけど、吉本ばななの登場人物は、その静かな感情の底に、暖かい気持ちや感情の揺れが見え隠れしていたけど、綿谷さん・島本さんの作品の登場人物(特に、主人公)には、それが感じられない。
吉本ばななの「キッチン」には、カツどんを彼に食べさせようと夜中にタクシーを飛ばすという名シーンがあるけれど、多分、「リトル・バイ・リトル」の主人公は、そんなことしないだろうなぁ‥ そもそも、この主人公が、キックボクシングをやっている男の子のことを本当に好きなのかも疑問だし。
でも、これって、私が大人になっちゃって、今の彼女たちの気
持ちに同化できないってことなのかな。う〜ん‥
と、ちょっと微妙な感想になちゃいましたが、綿谷さん・金原さんよりも、島本さんの文章の方が好き。凄く上手い書き手ですよね。
彼女が5年後、もしくは10年後に、どんな作品を書いているのか、凄く興味があります。(まだ、だいぶ先だけどね)
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