去年は、10代コンビの芥川賞受賞に注目が集まり、ちょっと影が薄くなった感じだったけど、江國香織と京極夏彦の両氏が直木賞を受賞したのは、私にとってはかなり喜ばしい出来事でした。
まぁ、いつも芥川賞よりも、直木賞受賞作家の方が好みなんですけどね。

江國香織好きというと、なんか「OLの典型」みたいでイヤなんだけど、単なる恋愛モノ作家ということでなく、独特の感覚と卓越した文章センスが江國さんの魅力。

ホテルカクタスは、都会に住む男女の恋愛‥ではなく、ホテルカクタスというアパートに暮らすきゅうりと数字の2と帽子の物語。3人というか3者の関係がショートストーリーで綴られています。

本当に「きゅうり」の話なのか、「きゅうり」というニックネームの人間の話なのか‥
読み方は色々だけど、全く性格の異なる3人の関係が江國流の暖かく静かに描かれていて、自分もホテルカクタスの一員になったような親近感を覚えます。
そして、この本をより魅力あるものにしているのが、佐々木敦子さんの絵。
あれ?文庫版と単行本は絵が違うのね。こんど文庫も見てみようっと♪

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